冬の生活で気をつけること。

1湿度の調節

暖房などで室内は乾燥しやすくなっています。インフルエンザウイルスなど冬の感染症ウイルスは乾燥した環境で増殖するので、室内が乾燥しすぎないよう工夫をしましょう。

2こまめな手洗い

外出から帰ったら必ず手洗いをしましょう。おとなが、感染症を家庭内に持ちこまないよう気をつけて。

代表的な冬の病気

インフルエンザ

38~40℃の高熱と、咳や鼻水、下痢などの症状がみられます。発症初期は風邪と見分けがつきにくく、インフルエンザであっても、陽性にならない場合もあります。全身状態をよくみて、急いで受診するべきかを決めましょう。 全身状態をよくみて、急いで受診するべきかを決めましょう。子どもは脳症や心筋炎などの合併症がおこりやすいので要注意です。嘔吐やけいれん、意識レベルの低下、異常な興奮、ぐったりとして顔色が悪いなどの症状がみられたら、すぐに病院に行きましょう。
遅くとも11月中にはワクチンを受けるかどうか決めましょう。赤ちゃんは6カ月から受けられます。かかりつけ医に相談して受けるかどうかを決めましょう。日本小児科学会では、生後6カ月からすべての年齢でインフルエンザワクチンの接種を推奨しています。

ウイルス性胃腸炎

ウイルス性胃腸炎とはウイルスに感染して胃や腸に炎症を起こす「おなかの風邪」。代表的なものに以下の3つがあります。

  • ロタウイルス

    下痢便が白っぽい色になるのが特徴。重い脱水症やけいれんを起こすことも。

  • ノロウイルス

    嘔吐や下痢、発熱が特徴。カキやあさりなどの二枚貝からの感染が有名ですが、その他の食品からも感染します。

  • 腸管アデノウイルス

    下痢便が白っぽくなることがあります。症状は嘔吐と下痢。発熱は少なく、ほかのウイルスより比較的軽症で済む場合も。

どのウイルス性胃腸炎も経過は個人差が大きく、症状でウイルスを特定することはできません。また、一般にはウイルスを特定する必要もなく、治療はいずれも同じです。

下痢、嘔吐など赤ちゃんや小さな子どもにはつらい症状です。軽い下痢だけで食事や水分がしっかりとれて元気なら、家庭で安静にして回復を待ってもいいでしょう。もしも、嘔吐や下痢が続いたり、ほかの症状もみられたら、重症化の可能性や胃腸炎以外の病気の可能性も。昼間のうちに受診しておきましょう。水分があまりとれずおしっこが長時間出ない、意識がぼんやりしている、おなかを痛がり眠れない、血便が出たなどの場合は夜間でも救急を受診しましょう。

記事の情報は2023年11月現在のものです。