1歳半~2歳

おもちゃを出しっぱなし。おかたづけを身につけさせるには?

2歳半の女の子です。いつもおもちゃを出しっぱなし。子どもが寝た後に、私がかたづけています。おかたづけを教えるのはまだ早いのでしょうか。

お話: 保育アドバイザー 深津 高子(ふかつ たかこ)

2歳半頃は「おかたづけ」を覚える適齢期。

おもちゃをかたづけようともしないで、すぐ次のあそびを始めてしまう…親としては気になりますよね。でも、「おかたづけを教えるのはまだ早いかも」とあきらめないでください。じつは、2歳半ぐらいは、「いつものおもちゃ」が「いつもの場所にある」ことにとてもこだわる時期。かたづけやすいように環境を整えてあげさえすれば、自分からすすんでおかたづけをしたがることが多いです。

まず、出しておくおもちゃの数を10個ぐらいに絞りましょう。

おかたづけしやすくするために大事なのは、おもちゃを整理して、数を絞ること。私たちだって、ものが多すぎると、どうやってかたづけたらいいのか、わからなくなってしまいますよね。かたづけられないのは、だいたいおもちゃの数が多すぎることが原因です。めやすは、ひとりにつき10個程度。くり返し使うおもちゃや絵本はどれか、静かにしているときは何に集中しているのか…子どもをよく観察して、出しておくおもちゃを選びましょう。4歳くらいになったら子どもと相談しながら決めるのもいいですね。

おもちゃひとつにつき1カ所、定位置を決めます。

次に、各おもちゃの「居場所」を決めます。よくあるように、大きな箱にごそっと入れるのは、この時期の子どもにはまだ難しいのです。ひとつの場所にひとつのおもちゃが原則です。たとえば棚の上に、ここはぬいぐるみ、ここは粘土、ここはパズル…とひとつずつおもちゃの「すみか」を決めたほうが、子どもには「元に戻す」ということがわかりやすく伝わります。

お手本をくり返し示しましょう。

2歳くらいの子どもは何でもスポンジのように吸収しますから、子どもが寝ている間にお母さんがさっとかたづけてしまうのではなく、ひとつのあそびが終わる頃タイミングをみはからって、「おもちゃを元にあったところに戻してあげようね」と言葉を添えながら、おかたづけのお手本を見せます。最初からひとりでできないし、完璧に場所を覚えていない場合もあるので、「これ、どこにあったか覚えている?」とクイズみたいにしてもいいでしょう。子どもは楽しみながらかたづけることを覚えていきます。

※記事の情報は2015年1月現在のものです。