12~18カ月頃

牛乳をスタートしたいのですが、大丈夫でしょうか?

1歳2カ月の女の子です。1歳を過ぎたので牛乳をスタートしたいのですが、もう飲ませて大丈夫ですか? 冷たいままあげてもOKですか?

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

1歳頃でしたら牛乳を飲ませてもOKです。

1歳頃から飲み物として与えてOKです。冷たいままでよいかは、お子さんのようすをみましょう。

乳製品がはじめてなら、離乳食のスプーンでひとさじから試し、牛乳に食物アレルギーなどがないか確認しましょう。ヨーグルトなど乳製品を食べていたら、いつもと同じくらいの量を、飲み物としてではなくスープやシチューなど、よく加熱調理して試してみるのがおすすめです。
料理に入れてとくに問題なければ、50mlくらいを人肌程度に温めて飲ませてみてください。おなかががゆるくなるなど、いつもと変わったことがなければ量を増やしていきます。牛乳を飲んで変わったようすがあったら、必ず医師に相談しましょう。

すぐに冷たいままあげるよりも、最初の数回は人肌くらいに温め、次は常温程度でようすを見て、大丈夫なら冷たいままあげるようにしてみましょう。 ほ乳瓶だとゴクゴクと飲みやすく、量が増えてしまうことがあるので、コップを使うなどして飲みすぎに注意してください。

ほかの乳製品と合わせて、1日400ml までが目安。

牛乳・乳製品は、1歳すぎでしたら、1日に200~400mlくらいを目安にしてください。とりすぎるとそれだけでお腹がいっぱいになってしまい、食事に響いてしまいます。
たとえば午前・午後のおやつに100mlくらい飲ませて、あとはヨーグルトやチーズなどの乳製品を、牛乳に換算して200ml程度。ヨーグルトは牛乳と同じ重量に、チーズは牛乳の1/10程度の重量に換算して考えてください。

1歳までは食材のひとつとして少量にとどめましょう。

牛乳や乳製品は手軽にカルシウムをとることができる食材ですが、内臓機能の働きが未熟な1歳までは、母乳やミルクよりもたんぱく質やミネラルが多いので、多く飲むと腎臓に負担がかかったり、腸からの鉄の吸収が阻害されたりすることが報告されています。
また、牛乳は鉄の含有量が少ない食品なので、牛乳をたくさん飲み、母乳やミルク、離乳食の量が少ないと、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。1歳までは飲み物としては与えず、離乳食の食材として少量(1食あたりたんぱく質源として50~80ml)使いましょう。

※記事の情報は2022年1月現在のものです。