3歳~5歳

お弁当作りが不安。めやす量やおすすめのおかずは?

3歳の男の子です。幼稚園入園ではじめて子どものお弁当を作ります。これまで自分のお弁当も作ったことがないので、どれくらい、どんなものを作ったらよいか不安です。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

特別なものではなく、食べ慣れているおかずを中心に。

お弁当用の特別なおかず、ということではなく、まずはお子さんがふだんから食べ慣れているおかず、好きなメニューにしてあげましょう。
以下が何か1品ずつあればOKです。
(1)主食:ごはん、パン、スパゲッティなどの麺類
(2)主菜:焼き魚やエビフライなどの魚類、ハンバーグやウインナーなどの肉類、卵焼きやゆで卵などの卵、大豆製品のおかずなど
(3)副菜:野菜、海藻、いも類

(1)をお弁当箱の半分くらい、(2)は残りの部分の1/3 、(3)は残りの部分の2/3くらいが割合のめやすですが、無理をせず不足分は朝、夕、間食で補いましょう。

主菜、副菜と書くと「料理する」イメージがありますが、たとえば主菜はゆでたミニウインナー、副菜はゆでたブロッコリーやミニトマト、電子レンジで加熱してソテーしたじゃがいもなど、簡単なもので構いません。しらすなどをごはんに混ぜて、おかずでカバーできない栄養素を足してあげるのもおすすめです。

食べきれる量を詰めてあげましょう。

いきなり弁当箱に詰めるのではなく、まずはふだん使っている茶碗や皿にごはんやおかずを置いて、いつも食べきれる量がどのくらいか確認してみてください。はじめは、いつもの量よりやや少なめくらいで、無理なく食べきれる量にしてあげましょう。

お弁当を作るときの注意。

(1)材料の選び方
・新鮮なものを選ぶ
・冷凍食品、加工食品は適切に保管されているものを選ぶ

(2)食べやすい形や切り方に工夫を
・肉料理は肉団子などのひき肉料理にする
・魚は骨をとる
・かみにくい青菜は小さく切って卵焼きなどに混ぜる
・ひと口サイズに大きさをそろえる
・ごはんはおにぎりにする
・サンドイッチはロールサンドにする
・おかずは短めで鋭くないピックに刺す など

(3)お弁当の衛生面に充分注意を
・弁当箱、箸、フォークやスプーン、箸箱、ナプキンなどはよく洗い、完全に乾かして清潔に
・生野菜や果物など生で食べるもの以外は、素材の中まで充分に火を通す
(めやすは75℃以上で1分以上。ウインナーやかまぼこなどの加工食品も一度火を通してから詰める。卵料理はふだん半熟で食べていても、お弁当はよく火を通したものにする)
・汁けの少ない調理法にし、油分や汁けはキッチンペーパーなどでしっかりきる
(油分や汁けがごはんや他のおかずにつくと見た目や味が悪くなり、水分は雑菌が繁殖する原因になる)
・熱いものはよく冷ましてから詰める
・詰めるときは素手ではなく、清潔な器具などを使う
・弁当箱に詰める順番は、まずごはんを温かいうちに詰めてから冷まし、それから水分をきって冷ましたおかずを詰める
(温かいうちにふたをすると蒸気で水がつき、傷みの原因になる。料理が箱の中で動かず、なおかつ子どもの指が入る隙間を作っておくとよい)

お弁当箱の選び方。

(1)弁当箱の容量は詰めた食事のおおよそのエネルギー(カロリー)と同じ。3歳なら、1食のエネルギーのめやすは300~400kcalなので、300~400ml入る弁当箱がめやすになる。
(2)弁当箱は洗いやすく、子どもが開け閉めしやすいものにする。最初はふたをかぶせてお弁当バンドを利用するタイプのものにして、慣れてきたら止め具付きのものや密閉性の高いものに変えるなど、子どもの発達に合わせる。
(3)箸やスプーン、フォークは使い慣れたものに。箸箱のふたの開け閉めも上手にできるか確認して。

※記事の情報は2023年3月現在のものです。