12~18カ月頃

フォローアップミルクは、どんなふうに与えたらいいの?

1歳の男の子です。離乳食の進みが少し遅く、まだおっぱいやミルクが大好きで栄養不足が心配です。ふだんのミルク代わりにフォローアップミルクを与えたほうがいいでしょうか?

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

フォローアップミルクは母乳の代わりではなく、牛乳の代わりのミルクです。

赤ちゃんが成長してくると、だんだんと栄養不足やバランスがとれているか心配になりますね。
フォローアップミルクとは、牛乳の代わりのミルクで、育児用ミルクに比べて脂質は少なく、たんぱく質、鉄、カルシウム、主なビタミン類を多く含んでいます。しかし単純に「栄養強化版ミルク」と言うわけではなく、母乳や育児用ミルクに入っている銅や亜鉛といったミネラルは、フォローアップミルクには添加されていません。

離乳食の進み具合によって、与え方が異なります。

たんぱく質、鉄やカルシウム、銅や亜鉛は、いずれも成長に必要な栄養です。フォローアップミルクの与え方は、赤ちゃんの離乳食の進み具合に合わせましょう。
考え方のめやすは次の通りです。(いずれも1歳頃の場合)

【1日3回、たんぱく質、鉄・カルシウムの入った食材を含めてよく食べている】
毎食、たんぱく源(魚・肉・卵・大豆製品・乳製品)の食材を何か食べ、カルシウムを含む乳製品や青菜類、小魚類などや、鉄を含む赤身の肉や魚、レバー、大豆製品、青菜類などを意識して食べさせるようにしているのなら、とくにフォローアップミルクを使う必要はありませんが、どちらでもかまいません。

【1日3回の離乳食は食べられている】
必要な栄養量の半分以上は離乳食から摂れていると考えられます。ただ、カルシウムや鉄は意識して食材を選んで与えないと摂りにくいので、フォローアップミルクを育児用ミルクや牛乳の代わりに飲ませてみるとよいでしょう。

【離乳食がほとんど進まない】
栄養の大部分を育児用ミルクや母乳から摂っていて、ミルク栄養や混合栄養の場合は、離乳食が3回食べられるようになるまで育児用ミルクや母乳のままがおすすめです。
フォローアップミルクをたくさん飲むと、カルシウムや鉄などが多くなり、体に負担をかける心配があります。母乳だけの場合は、栄養素が不足しやすいので、小児科医師などに相談して進めていただくのがおすすめです。

赤ちゃんの成長具合は千差万別ですから、どのようにフォローアップミルクを使ったらよいか、使った方がよいかについては、小児科の医師に相談するのが確実です。健康診断や受診の際に、あわせて聞いてみるのもよいと思います。

フォローアップミルクは、牛乳の代わりに離乳食に加えて使ってもOKです。

フォローアップミルクを使うときは、飲み物としてだけでなく、スープやシチュー、カレーなどに加えたり、濃いめに溶いてパンに塗るなど、離乳食の食材として使ってもよいでしょう。

※記事の情報は2023年1月現在のものです。