12~18カ月頃

卒乳に適した時期はあるのでしょうか。

1歳2カ月の女の子です。卒乳に適した時期はあるのでしょうか。私の親からも「そろそろでは」と言われて、思いきってやめるべきか迷っています。

お話: 小児科医 佐山 圭子(さやま けいこ)

お母さん自身が決めてOK。

卒乳の時期は人それぞれ。子どもの様子やお母さん自身の体調などを考えて、お母さんが今かなと思ったときが、その時期なのだと思います。
子どもの様子とは、
・いろいろな食材を食べられるようになり、量も増えて、それにつれて日中のおっぱいの回数や量も減っている
・夜中の授乳が0~2回くらいに減ってきている
・歩き出して、興味のあるところに自分で移動している
などが考えられます。よく食べるようになると、おっぱいやミルクは自然に減ってきますね。また、歩くようになると運動量が増え、興味の対象が広がります。おっぱいを忘れてあそぶようなことも増え、やめやすい時期になるということです。

2歳~3歳まで飲む子もいます。

子どもが上で書いたような状態になったからといって、やめないといけない、というわけではないです。なかには2歳~3歳まで飲む子もいますし、長くあげていると執着してやめられない、というものでもありません。おっぱいが親子のよいコミュニケーションになっているなら続けてもいいと思います。
授乳を続ける場合は、「ちゃんと食事を食べ、日中はからだを使ってあそび、夜はしっかり眠る」という生活リズムを整えるようにしましょう。
歯が生えそろってきたら、虫歯も気になりますね。おっぱいをやめることを考える時期は、いろんな食べ物を経験したり、だらだら食べが始まったり、歯をみがくことをいやがる時期でもあります。おっぱいが原因の虫歯は上の前歯の裏側にできやすいので、念入りにみがくようにしましょう。奥歯についても注意をはらい、気になるときは歯科医の先生にみてもらうと安心でしょう。

もしも、すっきりやめられたなら、それも成長の証。

卒乳にトライしたら、意外にもすっきり終わってしまい、お母さんのほうが悲しくなってしまう…なんてことも多いものです。
卒業というものはいつも少し切ないです。でも、やはりうれしいことですね。すっきりやめられたのは、子どもの成長の証。そして、そのタイミングをしっかり見定められたお母さんの成長の証です。次のステージに入ったということなんですね。がんばった自分をほめてあげて「乾杯!」しましょう!

※記事の情報は2015年7月現在のものです。