9~11カ月頃

部屋の中の事故防止、どこまでやる?

10カ月の乳児です。最近よく動くようになり、事故防止に柵を設置しました。しかし、部屋が柵だらけになってしまい、赤ちゃんのあそべる空間が狭くなってしまいました。過保護でしょうか? ほどよい事故防止の対策がわかりません。

お話: 助産師・保健師 田中 淑恵(たなか としえ)

不慮の事故の大半は家庭内で起こります。

妊娠中や乳幼児健診の際に、子どもの不慮の事故に対する安全対策啓発・教育を行うようになり、少しずつ減ってきてはいますが、日本では1歳から14歳までの死亡原因の上位を「不慮の事故」が占めています(10年前は、死因の1位が不慮の事故でした)。その大半は家庭内の事故です。ちょっとした不注意から起こり、安全対策をすることで防ぐことができます。
まだ自分の身を守ることができない子どもの命を守るのは、おとなの責任です。予防が可能なことはしっかり対策すべきで、それ自体を過保護だと気にする必要はないと思いますよ。

「まだまだ先」と思わず、早めに対策をしましょう。

子どもの発達段階によって、起こりやすい事故は変わってきます。「まだまだできない」という油断は禁物です。昨日できなかったことが今日はできることも。
たとえば10カ月前後だと、はいはい期に比べて行動範囲が広がって、知恵もつき、さまざまなものに興味がわいてくる時期。主な事故でも、次のようなものがあげられます。

・段差で転ぶ、足を滑らせる
・机の上の上に手が届くようになり、たばこや薬などを誤飲する
・引き出しに指をはさむ
・テーブルクロスを引っ張り落下物でけが
・ポットや加湿器の蒸気による火傷 など

事故がいちばん起こりやすいのは、さらに行動範囲が広がる、歩き始めの1歳過ぎ頃。10カ月頃から、十分な安全対策が必要です。

「禁止」よりも自由に動ける環境を整えて。

危険から守ろうとするあまり「ダメダメ」と言うよりも、家の中を整理整頓して、おとなが多少目を離しても安全な環境を作ることが、事故予防のためには欠かせません。家の中に安心できる赤ちゃんスペースを作りましょう。そして、言葉がわかるようになってきたら、少しずつ危険なものに対する警戒心を教えてあげましょう。

※記事の情報は2024年1月現在のものです。