12~18カ月頃

前まで食べていたものを、急に食べなくなりました。

1歳4カ月の男の子です。1カ月ほど前までは何でも食べてくれていたのに、最近、前まで食べていたものも突然べーっと出すようになりました。切り方や調理の仕方を変えて工夫してみたのですが、効果がありません。好き嫌いはこんなに小さいときから出るものですか? また、そのままにしておいてもいいのでしょうか。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

成長とともに、食べなくなることはよくあります。

子どもが今まで食べていたものを食べなくなることはよくあります。1歳頃までは、食べやすいやわらかさになっていて、口あたりがよければ、比較的何でも食べていたけれども、前よりもかむのが上手になって食べ物の味がよくわかるようになったり、成長して食べ物の色や形にも敏感になったために、口から出してしまうものが出てきたのだと考えられます。
切り方や調理の仕方を変えるなど工夫しても食べないのでしたら、今は「この食べ物は食べたくない時期」と考えて、こだわりすぎないようにして構いません。

声かけをしながら気長に待ってあげて。

そのままにしておいても、成長すると食べられるようになることが多いですが、根気よく働きかけていくのもよいと思います。 まずは空腹になっているときに、「おいしいよ」「ひと口味見して」と誘ったり、おとなと子どもの献立を同じようにして、おいしそうに食べてみせたりしてみます。食べないときは無理強いせずに、「もう少し大きくなったら、おいしく食べられるようになるから、また食べてみようね」とゆったりと構えていましょう。
べーっと出しても、「だめでしょ」「やめなさい」などと言ったり、表情を変えたりせず、口に入れたものを出す行動が治まるまで注目しないでおくのがポイントです。反対に食べたら、子どものそばで視線をあわせて「ひと口食べたのね。えらいね」と笑顔で短くほめましょう。すぐに食べられるようにはならないのが当たり前ですので、気長に待ってあげてください。

※記事の情報は2020年12月現在のものです。