0〜4カ月頃

赤ちゃんでも花粉症対策は必要ですか?

3カ月の男の子です。花粉症の対策は赤ちゃんのうちからしたほうがよいのでしょうか。自分が花粉症なので気になっています。

お話: 小児科医 竹内 邦子(たけうち くにこ)

早い子では、1~2歳で発症することがあります。

3カ月の赤ちゃんは花粉にほとんど接触していないので、基本的に発症しません。花粉症はアレルギー反応の一種で、体内に入った花粉が異物とみなされて抗体が作られ、その抗体と抗原(花粉)が反応して症状が出る状態です。
冬生まれの子どもは、生まれてすぐに花粉に接触するので1歳で花粉症になることも。最近は低年齢化が進み、2~3歳の発症も増えてきていますが、発症が低年齢化している原因はわかっていません。

花粉症と風邪との違いは。

1歳以降で以下の症状があったら、花粉症の可能性も。

・さらさらとした鼻水
・目の充血やかゆみ
・まぶたの腫れ
・涙目
・連続したくしゃみ
・天気がよく、風が強いときに悪化する など

受診するなら小児科や耳鼻科を。

1歳過ぎで症状が気になる場合は、小児科や耳鼻科を受診しましょう。ただしアレルギー検査は、低年齢でははっきりしないことがあります。 検査を受けたほうがよいかは、子どものようすを見ながら医師と相談して。

2~4月はとくに注意。

花粉症の発症が多いとされるスギ花粉の時季(2~4月)は、子どものようすに気をつけて、花粉症の対策をするとよいでしょう。ただ、初夏や秋にもほかの植物の花粉は飛んでいて、地域によってそれぞれの花粉が多くなる時季も異なります。

対策は、花粉に接触する時間を減らすこと。

花粉症の対策は、原因物質に触れないこと。花粉症を発症していない赤ちゃんも、心配な場合は花粉との接触を避けましょう。赤ちゃんはマスクができないので、花粉症の季節は、こんな工夫をしてみてください。

(1)外あそびの時間を比較的花粉が少ない午前中にする。
(2)洗濯物などを外に干さない。
(3)室内の掃除をまめに行い、換気は朝にする。可能なら、空気清浄機を活用する。
(4)外出にはウインドブレーカーのようなツルツルした素材の服を着せ、帰宅時には花粉をはらって室内に入る。

※記事の情報は2022年9月現在のものです。