12~18カ月頃

薬をいやがります。うまく飲ませる工夫はありますか?

1歳の男の子です。薬を嫌がって飲もうとせず、困っています。うまく飲ませるにはどうしたらいいでしょうか。

お話: 小児科医 竹内 邦子(たけうち くにこ)

甘みが強く、粘りがあるものに混ぜてみて。

子どもの場合、口を開いてくれない、あるいは吐いてしまうことがありますね。とくに小さな子どもは薬の味が苦手で、必要な薬だと言っても飲んでくれなくて困ることが多いと思います。薬の形状によって、次のような方法を試してみてください。

【シロップの場合】
赤ちゃんの場合は、空腹時にほ乳びんからはずした乳首にシロップを入れて吸わせてみましょう。1回分ずつ少し凍らせてシャーベット状にすると、味がわかりにくくなり飲めることがあります。ミルクなどに溶かす場合はなるべく少量のミルクに溶かしましょう。

【粉薬の場合】
粉薬のほかに、同時に処方されているシロップがあるときは、飲む直前に1回分のシロップに粉薬を混ぜてもいいでしょう。あるいは1滴のお湯で練って、うわあごやほっぺの内側につけたあと、母乳や少量のミルクを飲ませてみましょう。(ミルクが嫌いになってしまわないよう、少量をおすすめします)
練乳やメープルシロップなどの甘くて粘りのあるもの(1歳未満ははちみつは使えません)に混ぜると飲めることも。ジュースやイオン飲料は、薬を混ぜると苦くなることもあるので注意が必要です。

飲ませるタイミングも工夫してみて。

熱が高くて授乳も食事もできないときは、おとなの食事時間に合わせて飲ませてみましょう。また食後や授乳後だと、おなかがいっぱいになって薬を飲んでくれないこともあるので、食後にこだわらず、食前やミルク前でも大丈夫です。
万が一、うまく飲まなかったり、飲ませるのを忘れてしまったときは、次に2回分まとめて飲ませたりしないで、気付いたときから1回分ずつ再開しましょう。どうしても薬が飲めないときは、医師に相談して、薬を変えたり減らしたりできるか聞いてみましょう。

飲みきるべき薬かどうか、処方時に確認を。

また、処方薬を飲みきる前に症状がよくなってきた、ということもよくあります。処方された薬が「症状がよくなっても飲みきるべき」か、「よくなってきたらやめてもよい」「今後同様の症状が出たときに使ってもよい」ものかは大切なポイントです。ふだんから、医師によく確認するようにしましょう。

※記事の情報は2019年10月現在のものです。