一番おすすめなのは、空腹で食事の時間を迎えることです。
一番おすすめなのは、食事の時間にお腹が空いているという状態にすることです。
そのためには規則正しい生活をして、睡眠時間と体を動かして遊ぶ時間をたっぷり作ります。そうすると、食事がおいしく感じられ、苦手な料理も食べてみようかなと思えます。
3歳~5歳
5歳の女の子です。洋食が好きで、煮物やみそ汁など和食のメニューを嫌がります。洋食好きな子が、和食も好きになるにはどのようにしたらよいでしょうか?
お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)
一番おすすめなのは、食事の時間にお腹が空いているという状態にすることです。
そのためには規則正しい生活をして、睡眠時間と体を動かして遊ぶ時間をたっぷり作ります。そうすると、食事がおいしく感じられ、苦手な料理も食べてみようかなと思えます。
和食と洋食の違いのひとつは、油脂の量です。油脂の多いものは、やわらかく、辛味や苦みなどの子どもが苦手な味も隠してまろやかな味になっています。お子さんにとっては、和食の煮物は、素材のくせを強く感じ、よく噛むことが必要なので嫌なのかもしれません。調理を工夫して、少しずつでも食べられる煮物やみそ汁を増やしていくように考えます。
<調理の工夫:煮物>
・「小さめ、やわらかめ、しっとり」
・子ども好きな素材から試す
・とろみをつける
調理の時に「小さめ、やわらかめ、しっとり」とさせてみましょう。お子さんが好きな素材から試し、小さく切り、水分を補ってやわらかくなるまで加熱し、とろみを付けるのもよいでしょう。里芋やかぼちゃのそぼろあんかけ煮、肉じゃが、さつまいものレモン煮などは食べてくれるかもしれません。
<調理の工夫:みそ汁>
・具材を少なめにしてみる
・好きな具材にする
もしかすると、保育園のみそ汁は飲むなど、苦手ではない和食もあるかもしれません。ぜひ真似をしてみてください。具材が少なく汁だけなら大丈夫なのか、好きな具材にすれば食べられるのか、など試してみましょう。
<出し方の工夫>
・嫌がる料理は量を加減
・できるだけきれいに盛り付ける
・いっしょに食事をする
食べないからと出さないようにするのではなく、家族と同じメニューにするのがおすすめです。
少しでも食べられたら、しっかりほめましょう。無理強いせずに、楽しい雰囲気で食事をして、気長に待ちましょう。
自分が関わったり、興味を持ったりした食材や料理は、和食も食べてみる気持ちになるかもしれません。
野菜や魚の名前を教えあげたり、野菜に触らせてあげたりしましょう。いっしょに簡単な料理を作ったり、野菜を栽培するのもよい経験です。
種から育てなくても、小ねぎや豆苗などの食べたあとの根っこや、大根や人参の根本部分を水栽培してみるのも楽しいものです。
5歳でしたら、食べ物が育てられて食卓に届くまでのこと、みそやしょうゆなどがどうやって作られているのか、おせち料理や節句料理、郷土料理について、子どもの理解力に応じて話してあげたり、絵本をいっしょに読んだりするのもよいと思います。
なにも工夫しなくても食べてくれるお子さんもいれば、食べることには興味が少なく、なかなか食べないお子さんもいます。それぞれの個性なので、食事は楽しく食べることを大切にして、長い目でみてあげましょう。
※記事の情報は2021年3月現在のものです。