9~11カ月頃

おっぱいが大好きで離乳食を嫌がります。

11カ月の女の子です。おっぱいが大好きで、離乳食を食べません。
頻繁におっぱいを飲みたがり、離乳食は嫌がってほとんど食べてくれません。うちの子は食べられるようになるのでしょうか。

お話: 小児科医 佐山 圭子(さやま けいこ)

育児書どおりでなくても気持ちをラクに少しずつ進めましょう。

離乳食が「進む」、「進まない」には個人差があります。最初は離乳食を嫌がっていても、だんだん食べられるようになることが多いのですが、11カ月で離乳食を嫌がる場合は、ちょっと心配してしまうかもしれませんね。そんな時は、発達や発育の状態をチェックしてもらい、問題なければ、少しずつ食べられるようにいろいろ工夫をしてみましょう。
子どもの様子ですが、
どんなものも嫌がるのでしょうか?
手に持たせると食べるでしょうか?
味がついていると食べるでしょうか?
外で食べるとどうでしょうか?
親のものだと興味をもつでしょうか?
育児書どおりの食べ方、食べさせ方でなくても少しでも食べることがあるなら、気持ちをラクにして、少しずつ進めていいきましょう。

赤ちゃんの発達に合わせておっぱいのあげ方を見直してみても。

離乳食を食べさせたいからおっぱいを制限するというのはあまりよくないのですが、離乳食を本格的にすすめたい後期になっても、「泣いたらおっぱい」ということをずっと続けていると、おなかがすくこともないので、離乳食を食べたがらないということにつながってしまいます。
また、月齢がすすむと子どもの自我が育ち始め、おっぱい以外にもいろんな要求が出てくるようになるので、「なんでもかんでもおっぱいで」と頼りすぎない方がいいかもしれません。離乳食を始めてしばらくたっているなら、「子どもの要求は何だろう」と考えるくせをつけていくといいですね。
どんな赤ちゃんも、おっぱいを忘れて食べたりあそんだりできるようになる日が来ますが、非常に個人差があります。「おっぱいばかりほしがって食べない」という悩みがあるなら、少しずつおっぱいのあげ方を見直してみてください。

毎日の生活リズムが大事なポイント。

子どもが「食べない」という悩みは多いですが、歩き始めると運動量が増えて徐々に食べるようになったりします。遊びに夢中になることができるほど発達すると、おなかがすくという体験も増えます。早寝早起き、午前中はしっかり遊ぶ、など生活リズムをつくるためにも、日中の過ごし方は大事なポイントです。
食事が楽しいこと、おいしいこと、がわかると進むので、義務的に「これだけは食べさせよう」と無理強いしないことです。また、気持ちが遊びに集中しているときに、追いかけて横から口に突っ込むというようなこともおすすめしません。親が一緒に食事を楽しんでいる姿を子どもに見せてあげるのもいいことです。

※記事の情報は2015年5月現在のものです。