豆腐や白身魚と同じ時期に「卵黄」から始めましょう。
卵はアレルギーをもつ赤ちゃんが多い食材なので、気をつかいますね。
以前は、豆腐、白身魚などのたんぱく質に慣れた離乳中期の7~8カ月頃から試すようにと言われていました。しかし厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」では、アレルギーの原因となる食材を食べさせる時期を遅くしても、アレルギー予防効果があるという科学的根拠はないので、現在は豆腐や白身魚を試すのと同じ、離乳初期の5~6カ月頃から、かたゆでの卵黄を試していくとよいとされています。
卵は加熱するとアレルギーを起こす力が弱くなるのと、卵白でアレルギーを起こすことが多いので、沸騰してから20分間ゆでた、かたゆで卵の卵黄から試しましょう。
よく火を通して少量から食べさせます。
かたゆで卵を作ったら、冷水でさまして皮をむき、すぐに卵白と卵黄を分けます。ゆで卵は作ったまま時間が経つと、卵白の成分が黄身の方に移行してまうので、ゆでたらすぐに分けましょう。
取り分けたかたゆで卵黄の真ん中部分から、少量を取り分けます。最初に試す量に明確な決まりはありませんが、食物アレルギーの心配があるようなら念のため耳かき1杯程度からスタート 。湯ざましでのばしたり、おかゆに入れたりして食べやすくして。食物アレルギーなどがあったときのために、病院が開いている時間にしましょう。
皮ふや便に変化がないか、赤ちゃんの様子を見ながら進め、大丈夫なら少しずつ量を増やしていきます。卵黄を食べさせる頻度についても、明確な決まりはありませんが、念のため2~3日おきに食べさせるとよいでしょう。食物アレルギーの症状は、食べてから2時間以内に現れる場合がほとんどですが、もう少し時間が経ってから症状が出る場合もあるためです。
卵白を使うのは、離乳中期の7、8カ月頃になり、卵黄を1個分程度食べられるようになってからがおすすめです。最初はかたゆでにした卵白を裏ごしし、食物アレルギーの心配があるようなら、卵黄と同様に念のため耳かき1杯程度の少量から試して、少しずつ増やします。
心配な症状が出たら、自己判断で対応せず、医師の診断に基づいて進めましょう。