9~11カ月頃

コップの練習がなかなか進みません。

10カ月です。先月からコップで水分をとる練習をはじめましたが、コップをふりまわしたり投げたり、なかなか進みません。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

水分を唇で感じとる練習からはじめましょう。

まずはスプーンから水分をすするようにして飲ませることからはじめましょう。
おとな用のスプーンに水分を入れ、横向きにし、角度を水平にして赤ちゃんの下唇の中央にのせましょう。スプーンを横向きにして液体が上唇に接する面積を大きくすることで、赤ちゃんが水分の感触をとらえやすくなります。スプーンを傾けて流しこんだりせずに、赤ちゃんの上唇が閉じてすするのを待ちます。上手に飲めないときは、おとながやってみせて、まねをさせましょう。

スプーンから飲めるようになったら、子どもの口の幅くらいの小さい容器から飲ませてみましょう。おちょこやペットボトルのキャップなどです。おとなが容器を持ち、赤ちゃんの唇で容器の縁をはさませて、すするのを待ちます。一度すすったら、容器を口から離してひと口分だけ吸いこめるようにしましょう。

次に、小さめのコップに進みます。少量の水分を入れて大人が支え、赤ちゃんの唇でコップの縁をはさませます。赤ちゃんのあごがあがらないように、少しずつコップをかたむけてすすらせます。

慣れてきたら、いよいよ「自分で持つ」練習へ。

飲むことに慣れてきたら、「自分で持って飲む」練習へ。両手で持てる取っ手つきのコップや、取っ手がない場合は直径が大きすぎないものを用意します。子どもが親指を開いて、全体にほかの指が回るくらいの大きさがいいでしょう。
頭が上を向くのではなく、手を動かしてコップを傾けるようにサポートしてあげましょう。安心してくり返し飲む動作が行えるように、こぼしてもよいエプロンや敷物を準備して、たくさんやらせてあげましょう。お風呂に入る前にお風呂場で練習するのもよいでしょう。
今はなかなか進まなくても、月齢があがって1歳頃になって練習するとすぐできるようになることが多いものです。

※記事の情報は2024年10月現在のものです。