絵本が育てる子どもの心
絵本・児童文学作家 正岡 慧子(まさおか けいこ)
子育てに絵本の読み聞かせを取り入れている人は多いでしょう。いつも何気なく読んでいる絵本は、子どもの成長に何をもたらしてくれるのでしょうか。
絵本は子どもの成長を助ける力強い味方です
子どもは乾いた土が水を吸い込むように、すべてのことを瞬時に吸収し、見たものや聞いたことをそのまま心の栄養にしていきます。絵本の中の出来事も同じように、登場人物の言動を自らの体験に重ねつつ、想像の翼を思いっきり広げ、日々の成長の糧にしていくのです。心の引き出しの中に積み重ねられていく多くの喜び、思いやり、頑張りなどは、人生経験の少ない子どもにとってとても貴重なものになるでしょう。
赤ちゃんも読み聞かせを聞き、絵を知覚しています
人間の聴覚は、生まれたときからそなわっていますから、一年もたつと言葉の意味を理解するようになりますが、視覚は成長とともに発達します。たとえば色を識別する能力は、生後2~3カ月で芽生え、6カ月あたりから原色の識別ができるようになってきます。赤ちゃんに絵本を読むときは、できるだけ原色が使われていて、描かれているものの輪郭がはっきりしたものを選んでください。その後は徐々に立体感や遠近感も備わってきますので、親子でしかけ絵本を楽しむのもよいでしょう。
親子の絆を強くする、それが読み聞かせ
よく読み聞かせの方法について質問を受けますが、わが子への読み聞かせなら答えは簡単! ありったけの愛情を込めて読むだけでいいのです。子どもの心には、自分のために一生懸命に読んでくれたお父さんお母さんの声や姿がしっかりと残り、そこから受け取った愛情や自信を頼りに成長していくのですから。
どんなによい絵本でも、ひとりで絵本好きになる子どもはいません。読み聞かせの時間が、子どもにとって何よりも幸せな時間になるよう、心を込めて読んであげてください。読み聞かせは親子の絆を強くする最強の方法です。
※記事の情報は2024年1月現在のものです。
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