どうすればいい?気になる赤ちゃんの栄養バランス
管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)
離乳食がすすむにつれ、気になるのが栄養バランス。1日3食になる頃から、それまで半々だった母乳やミルクからの栄養/離乳食からの栄養の割合が、徐々に離乳食の方が多くなっていくため、「3つの食品グループ」を取り入れることが大切です。ここでは、栄養バランスのとれた離乳食を用意する3つのポイントを紹介します。
目次
成長を支える主な「3つの食品グループ」
バランスよく離乳食を作る「3つのポイント」
赤ちゃんに必要な栄養がバランスよくとれる献立作りには、次の3つのポイントが大切。最初から完璧にこだわらず、できる部分から始めてみましょう。
- 「1食」でなるべく「3つの食品グループ」の食材を入れる。
※入れられなかったら、「次の1食」に回してもOK。
- 「1日」の中で、「3つの食品グループ」を入れるようにする。
- 食材の種類は、「1週間」でいろいろなものが摂れるように。
※1日の中でたくさんの種類の食材が摂れていなくても心配いりません。
たとえば「小松菜とチーズのミルクリゾット」(9~11カ月頃)なら…
- 炭水化物:軟飯(70g)
- ビタミン・ミネラル類:冷凍小松菜(30g)
- たんぱく質:キャンディチーズ(1個半)、牛乳(40ml)
ごはんやパンなどの炭水化物をベースに、冷凍野菜やチーズなどさっと出せる食材をプラスするだけで、「3つの食品グループ」がすべて入った献立になります。
管理栄養士に聞く、気になる「栄養」の悩みQ&A
- せっかくバランスよく揃えたのに、食べようとしません。
- 食べる量は赤ちゃんにまかせてOKです。ただ「ほうっておく」のではなく、食べられるようにいろいろな助けは必要です。好きなものと交互に食べさせたり、手づかみ食べしやすいように調理したり。まったく食べていないものはもしかすると「飲み込みにくい」「噛みにくい」ことも。つぶしたり水分を足してみてください。
- 「おかわり」をしたがりますが、好きなものしか食べません。
- 「全部食べたらおかわりOK」とするのはどうでしょうか。全部食べられたら、3つの食品グループを少しずつおかわりするのが理想ですが、なければあるものだけ、でも構いません。 この時期は自分の満腹感が分からず、食べすぎる赤ちゃんもいます。食べたがっても、親が判断して「おしまいにしようね」と終わりにしても大丈夫です。
- 1日3食、違ったものを作るのが大変。毎食同じメニューや食材を使ってもいいですか?
- たとえば1日のうち、朝と夜が両方とも「うどん」となってもOKです。そんなときは次の日を「ごはん」にするなど、1週間のうちで食材の種類が増やせるようにしてみてください。同じ「炭水化物」を含む食材でも、それぞれ食感や味わいが異なり、食べるときの口の動かし方、噛み方も違います。食経験を増やすことができるので、食材の種類は“トータルで”増やせるといいですね。