7、8カ月頃

おとなの食事から取り分けしたいのですが、みりんなどはいつから?

7カ月の男の子です。おとなの食事から取り分けたいのですが、気をつけることはありますか? みりんや料理酒、しょうがやにんにく、カレーやシチューなどのルウを使ってもよいのでしょうか。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

みりんなどで味付けする前に、取り分けるのをおすすめします。

7、8カ月頃の赤ちゃんに取り分けるのでしたら、味付けをする前が安心です。豆腐、白身魚や赤身魚、鶏肉、野菜やいもなど、赤ちゃんが食べやすい食材を選びましょう。素材がやわらかくなるまで加熱してから取り分け、赤ちゃん用にはさらに加熱してやわらかくする、細かくする、粗くすりつぶすなどして与えてください。
また、さらに加熱するときは煮る、蒸す、電子レンジを使うなど油脂を使わない方法がおすすめです。油を使うときもフッ素加工のフライパンなどを活用して少量にしましょう。

みりんや酒を使った後の取り分けは、充分アルコールを飛ばしてから。

みりんや酒などを使った料理も、料理全体で大さじ1~2杯程度と少量であれば、9~11カ月頃から取り分けてあげることは可能です。みりんや酒などを加えた後、充分に加熱する料理(煮物、炒め煮、炊き込みご飯など)からの取り分けがおすすめ。もしあえ物など、みりんや酒を加えた後に加熱しない料理を取り分ける場合は、赤ちゃんの分はアルコールを飛ばすように加熱しましょう。

赤ちゃんにあげる際の加熱のめやすは沸騰させて30秒~1分ほど。加熱してもアルコール分を完全に飛ばすことはできないので、おとなが味見して、味やにおいでアルコールくささを感じないか、確かめてあげてください。
電子レンジで30秒~1分沸騰するまで温めてもよいですよ。

できあがった料理から取り分けるときは味を薄めて。

できあがった料理から取り分けるときは、味を薄めましょう。たとえば煮物なら、野菜をお湯で洗ってから、さらにやわらかく煮たり、みそ汁の具材だけを取り分けて小さくきざみ、おかゆに混ぜたり、煮魚の味のしみていない部分を取り出すなど、面倒かもしれませんが、ひと手間加えてあげてください。

辛みや刺激のあるものは、まだ控えてください。

しょうがやにんにくは辛みや刺激があるので、この時期はまだ控えておきましょう。また、カレーやシチューなどのルウは、塩分・油脂分が多く含まれているので与えるのは控え、入れる前に取り分けましょう。

おとなの食事からの取り分けで、離乳食がおいしく、食べやすくなります。

取り分け離乳食は赤ちゃんのためだけに作るよりも、手軽で味もよく仕上がります。
なぜなら大きなお鍋で、大きめに切った食材を数種類組み合わせて作るので、小さく切って煮るよりも、ふっくらやわらかく煮えやすいからです。また、食材の種類も増やしやすく、味も複数の素材のうまみが合わさることでおいしくなるんです。
上記で挙げた避けたほうがいいものに気を付けながら、ぜひ取り分け離乳食を、ふだんの食事に取り入れてみてくださいね。

※記事の情報は2021年12月現在のものです。