「練習させよう」ではなく、持ちたい意欲が見えたら握らせてOK。
スプーンやフォークに興味を持ち始めているなら、ぜひ持たせてあげましょう。「やりたい」という意欲は発達のチャンスです。
赤ちゃんの手で握りやすい、柄が太目で長すぎないものがおすすめです。スプーンならすくう部分が赤ちゃんの口の幅より小さいもの、フォークなら刺す部分がとがりすぎていないものがよいでしょう。
最初は手に握ってあそんでいるだけで十分です。練習させよう、教えようとする必要はありません。スプーンやフォークを使ってひとりで食べられるようになるには、「肩が上がる」「ひじが動く」「手首のひねり返しができる」「指先が開く」などの動きができるようになることが必要です。
ただし、手づかみ食べも並行して。
スプーンやフォークを使って食べられるようになるためのさまざまな動きを習得するには、手づかみ食べを充分に行っていることが大切です。なので、手づかみ食べもたくさん経験させてあげてください。
食べ物を見て、指でつかみ、口に運んで入れるという動きを繰り返すことで、肩、ひじ、手首、腕も動きがスムーズになりますし、食べ物の「重さ」「食感」「食べ物のかじりとり方」などを身につけていきます。少しずつ、ひと口の量が判断できるようになり、スプーンやフォークを使っても口いっぱいに押し込むことなく、上手に口に入れることができるようになるのです。
「指がたくさん口に入らずに食べられるようになった」「かじりとりができる」など手づかみ食べが上達したと感じたり、おもちゃなどをしっかり持って、手首を動かして振ったりたたいたりできるようになったら、スプーンをしっかり握らせたり、おとなが手を添えて誘導していくとよいでしょう。
汚れてもいい環境で、思う存分食べさせて。
手づかみ食べはさせてあげたいけど、「服が汚れてしまう」「忙しいのに…」などとお母さんの気が重くなってしまうこともありますよね。でも、自分で食べる意欲が高まっている時期なので、エプロンをつけたり、テーブルの下にビニールシートを敷くなど、汚れてもいい環境づくりで、できる限り見守ってあげてください。
※記事の情報は2020年2月現在のものです。