3歳~5歳

みそ汁がきらいで、作っても飲みません。

4歳の男の子です。みそ汁がきらいで、作っても飲みません。子どもがよろこぶみそ汁などありますか?

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

薄めたり、好きな具材を入れたりして工夫しながら、少量だけ盛り付けて気長に待ってみましょう。

みそ汁は日本で昔から食べられてきたものなので、子どもにも食べ慣れてもらい、好きになってほしいですね。
もしかすると、下記のようなことを試してみると飲むかもしれません。

①汁や具材だけあげてみる
みそ汁の汁はいやだけど具は食べる、汁だけなら飲める、特定の具材なら飲めるなど好みがあるかもしれません。できる範囲であわせてあげましょう。少しでも食べられたらたくさんほめてあげましょう。

②薄めてみる
おとながおいしいと感じる汁物の塩分は0.8%~1%くらいですが、子どもはおとなよりも塩味を強く感じるので、薄味に作った方が飲んでくれることもあります。

③だしの種類を変えてみる
だしとして煮干しやかつお節、昆布などを使ったり、何種類かの野菜やきのこ、油揚げなどを使うとうまみが出ておいしくなります。

子どもがきらいだからといってみそ汁を作るのをやめたりせず、ぜひ家族はおいしくいただきましょう。そしてお子さんには、少量だけ盛りつけて、気長に待ってあげてください。

昔から飲まれてきたみそ汁には、おいしさ以外にも魅力がたくさん。

みそは蒸した大豆に麹、食塩などを混ぜ、発酵、熟成させたものです。発酵、熟成により大豆のたんぱく質が消化されやすくなっており、抗酸化作用など体によい働きをする成分も含まれています。うま味が多く、香りのよい調味料です。

そんなみそを使った料理の代表がみそ汁です。昔からごはんと一緒に出す汁物といえばみそ汁でした。だしのうま味を味わえ、野菜類やたんぱく質などいろいろな具材もとれる一品。具材から溶け出たビタミン類なども、汁といっしょに摂ることができます。
ほかにも、食事の際の水分補給であったり、冬の時期に体をほっと温めてくれるなど、みそ汁が昔から飲まれてきたのはおいしさだけではない理由があるんですよ。

幼児は噛んだり飲み込んだりする力が発達している段階なので、食事の途中に水分で口を潤したくなることもよくあります。その時に、汁物を口にしてから、次のひと口を食べると、噛みやすく、飲み込みやすくなるので、子どもにみそ汁を飲むタイミングを教えてあげるものいいかもしれません。

みそ汁の魅力を知って、ぜひ家族でおいしく飲んでください。

※記事の情報は2021年4月現在のものです。