トイレデビューは、あせらず一歩ずつ
助産師・保健師 田中 淑恵(たなか としえ)
おむつはずれは、子どもの成長の大きなステップ。でも、「みんながはずしているから」「○歳になったから」という理由で始めると、結果的に長引くことがあります。子どもの心とからだの成長を見守りながらゆっくりと進めていきましょう。
目次
開始のサインは?
3つのサインが整ったらおむつはずれをスタート!
- ひとりで歩けるようになった
- おしっこをしたことを、単語などで伝えられるようになった
- おしっこの間隔がだいたい2時間くらいあくようになった
とくに「おしっこの間隔が2時間くらいあく」ことが大切な条件です。
進め方のコツ
1トイレに誘うタイミングを決める
腸が活発に動く食後30分後くらいや、あそぶ前、お出かけ前などにトイレに誘ってみましょう。尿意や便意がなくても、決めたタイミングでトイレに行くことがポイントです。誘って出なかったら、無理をせずあきらめることも大切です。
21回でもうまくいったら、ほめる!
上手にできたらほめてあげるとやる気アップにつながります。「すごいね」「できたね」などの言葉がけや、シールなどでいっしょに成果を楽しめる工夫をしてみましょう。また、年齢の近い子の成功例を見せるのも手!
3うまくいかないときはひと息ついて
おむつはずれがなかなか進まない子は、トイレそのものが、寒い、怖いなどの理由で嫌いという場合もあります。子どもが好きなポスターなどを張って楽しいイメージにしてみて。
ただ、おむつはずれは行きつ戻りつなので、不安になったりイライラすることもあるでしょう。そんなときは無理せず一度中断してみても大丈夫。中断したからといって0に戻るわけではありません。
うんちトレーニング
おしっこにくらべると表情や動作から気付きやすく、トイレへの誘導もしやすいもの。また、食後30分後くらいは腸が活発に動くので、まずは朝食のあとにトイレに連れて行き、座らせることから始めてみましょう。
なかには、洋式トイレは足がつかずぷらぷらとして踏ん張りにくいため、なかなかうんちトレーニングが進まないことも。踏み台をつけて踏ん張れるようにするとできるようになる子どももいます。
夜のおむつはずれ
5歳くらいまではおねしょは当たり前。子どもの膀胱は小さく、溜められるおしっこの量が限られているので、寝る前に行ったのにおねしょ…ということもよくあります。生理的なものなので気長にかまえて、おねしょシートなどで負担を減らす工夫をしましょう。
※記事の情報は2024年6月現在のものです。