9~11カ月頃

鉄分不足が心配です。

10カ月の男の子です。赤ちゃんは鉄分不足になりやすいと聞いて、心配です。フォローアップミルクをあげるべきですか? 上手な鉄分の取り方があれば教えてください。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

食事でとりにくいようならフォローアップミルクを。

お子さんがどれくらい離乳食を食べられているかによって、気を付ける点が変わってきます。

・離乳食を1日3回食べるようになっていても、肉や魚などのたんぱく質性食品、青菜などをあまり食べてくれず、鉄不足が心配されるような場合、体重増加が少ないなどの場合は、まずは医師に相談するのがおすすめです。
フォローアップミルクは、新生児からのミルクよりたんぱく質、カルシウム、鉄などを多く含んでいますが、銅、亜鉛は添加されていません。200mlで、この時期の赤ちゃんに必要な鉄の推奨量の約半分が摂れます。

・離乳食を1日3回食べるようになり、毎日元気に過ごしている赤ちゃんなら、1日400ml前後をめやすにフォローアップミルクを飲ませてかまいません。飲む以外に、ミルク煮などの料理に使うのもよいでしょう。ただし、離乳食をしっかり食べているようなら、無理に飲ませる必要はありません。
また、ミルクで育てていて、離乳食全体の量が少なく、ミルクからの栄養の割合が多い場合は、今まで通りの育児用ミルクを利用するのがよいでしょう。

バランスのよい食事が鉄の吸収をよくします。

食品に含まれる鉄の中でも、吸収率のよい「ヘム鉄」は、赤身の魚や肉、レバーなどに多く含まれています。青菜や大豆製品などに含まれる「非ヘム鉄」は、動物性たんぱく質やビタミンCといっしょにとると、吸収率が良くなります。特定の食材を無理に多くとろうとするのではなく、毎食、「主食」「たんぱく源のおかず」「野菜、果物類」をそろえて食べるように心がけましょう。

※記事の情報は2020年9月現在のものです。