12~18カ月頃

いつ頃からおとなと同じごはんが食べられるの?

1歳4カ月の男の子です。まだ離乳食ですが、いつ頃からおとなと同じものをあげてもいいのでしょうか。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

3歳頃からおとなに近い食事ができるように。かたさ、大きさには注意して。

1歳4~5カ月頃になると奥歯(第一乳臼歯)が生え始め、食べたものを奥歯でつぶせるようになります。1歳6~7カ月頃に乳犬歯が生え始めると食べものをかみ切りやすくなり、2歳半ばになると2本目の奥歯(第二乳臼歯)が生え、食べられるものがぐんと広がります。
3歳くらいで乳歯の根が完成し、ある程度固いものでも食べられるようになります。かむのも上手になり、おとなに近い食事ができるようになりますが、子どもの奥歯は8本で、おとなの本数の半分以下です。おとなと全く同じものを咀嚼するのはむずかしいので配慮してあげましょう。
3歳頃までは、離乳食完了期のメニューをだんだんかために、大きくしていってあげるとよいでしょう。前歯でかみ切れるかたさ、ひと口大(1~2cm角)、薄切り、がめやすです。奥歯でやや歯ごたえのある人参などの温野菜をかみくだくことができるようになったら、生野菜や塊肉など、よりおとなの食事に近づけてもいいタイミングです。

味付けは薄味に、おとなの半分くらいの塩分がめやす。

乳幼児期は腎臓などの内臓機能が未発達なので、脂肪分や塩分はひかえめにするのがポイント。塩分のめやすは、だいたいおとなの味付けの半分くらいです。おとなもごはんとみそ汁を中心とした薄味の和食にすると、別々に作らなくても取り分けてあげることもできます。おとなのおかずには後から香辛料を足すなど工夫をすれば、子どもといっしょに食べられるものが広がります。
「おいしいね」と家族みんなで食べることで、甘い、塩辛い、苦い、酸っぱい、やわらかい、かたいなどのさまざまな味覚や食感を楽しむ力も、自然と育まれていきます。

※記事の情報は2020年5月現在のものです。