0〜4カ月頃

成長が遅めだけど、離乳食の開始も遅らせたほうがいい?

4カ月の女の子です。小さめに生まれて、成長がゆっくりめです。アレルギーが出ないよう離乳食は遅く始めたほうがいい、とも聞いたことがあり、始める時期を悩んでいます。成長の具合によって離乳食は遅めに始めたほうがいいのでしょうか。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

からだの大きさではなく、様子を観察してみて。

離乳食の開始は、予定よりも早く生まれた早産の赤ちゃんでなければ、生後5、6カ月頃がよいでしょう。下記のような様子が見られたら、からだが小さくても始めてみることをおすすめします。もし成長に心配がある場合は、深刻にならず、医師に相談してみてください。

(1)首のすわりがしっかりしている
(2)支えてあげると座れる
(3)食べ物に興味を示す
(4)スプーンなどを口にいれても、舌で押し出すことが少なくなる

早産の場合は「修正月齢」で考えましょう。

予定日よりも早く生まれた赤ちゃんでしたら、修正月齢(出産予定日から数えた月齢)で5、6カ月頃になって、上記の4つの様子が見られるかを観察しながら、医師と相談して進めます。

ただ、赤ちゃんの食べたり、かんだりする機能の発達には個人差があります。離乳食を始めても「月齢や修正月齢」、「進め方のめやす」にとらわれる必要はありません。赤ちゃんが食べるペースで進めてください。

最初は離乳食と授乳の順番はどちらが先になっても大丈夫です。
食べさせる食材は、月齢や修正月齢を参考に、ひとさじずつ試します。かたさや大きさは、赤ちゃんが一番食べやすい形状を探してみましょう。

食べさせる量は、赤ちゃんが食べたいだけが基本です。少ししか食べないときは、食後の母乳やミルクをしっかり飲ませましょう。たくさん食べるときは、穀類、たんぱく源、野菜類のバランスは崩さず、かたさや大きさを先のステップに進めてみましょう。

遅く始めても、アレルギー予防にはなりません。

離乳食の開始を遅らせることは、食物アレルギーの予防には効果がないことがわかっています。湿疹などの症状があって「食物アレルギーかも」と不安に思うのであれば、まずはアレルギー専門医に相談しましょう。自己判断で離乳食開始を遅らせたり、卵などを避け続けることは、赤ちゃんの成長に悪影響を与えることもあります。

離乳期はもともと、摂取する食品を1品ずつ増やしていく時期です。食物アレルギーが心配であっても初めて食べさせるものは以下の3点に気を付け、離乳食を進めていきましょう。
・赤ちゃんの体調のよいときに
・受診のできる時間帯に
・よく加熱してごく少量から

※記事の情報は2021年3月現在のものです。