12~18カ月頃

ほ乳びんがうまく卒業できません。

1歳になったばかりの女の子です。離乳食はよく食べてくれるのですが、寝る前のミルクをほ乳びんで飲みたがります。飲むと落ち着いてよく眠るし、コップに入れても嫌がるのでつい続けてしまいますが、どうやってほ乳びんを卒業させたらよいのでしょうか。

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

ほ乳びんはしばらく見守りながら、やめる時期を見極めましょう。

1歳になって、離乳食をよく食べてくれるということで、順調ですね。寝る前にほ乳びんからのミルクを飲みたがるのは、まだ食事だけでは充分エネルギーがとりきれず、おなかがすいてしまうのか、「乳首を吸う」ということが安心につながっているのだと思います。
ほ乳びんのミルクがないとうまくいかないのでしたら、あせらず、もうしばらく続けていてかまいません。しばらく見守りながら、やめる時期を見極めましょう。
コップで水分が飲めるようになっているのでしたら、麦茶や牛乳などいろいろな飲み物をコップで飲む練習を、無理なく進めていきましょう。

夜、空腹にさせず入眠に導くには、生活リズムが大事。

夜におなかがすいてしまうのを改善するには、生活を規則正しいリズムにすることが大切です。朝・昼・夕とおやつの時間に、主食・主菜・副菜のそろった食事を食欲に合わせて食べさせましょう。おやつも子どもにとっては第4の食事。軽食でもかまいませんし、子どもが喜ぶ甘いものも、適量ならかまいません。
ミルクや牛乳・乳製品も、1日200~400mlをめやすにとり入れて。水や麦茶も、欲しがるだけ充分飲ませます。おふろあがりにも飲ませてあげましょう。

また昼間は、たくさんからだを動かして遊んであげてください。朝は決まった時間に起こして、昼間十分にエネルギーを発散させてあげられると、寝かしつけがスムーズになります。

ほ乳びん以外に安心して眠りにつく方法がないか、探してみて。

また、寝かしつけるときの「入眠儀式」として、ほ乳びんの代わりに絵本を読んでから寝る、布団の上からやさしくトントンする、手を握ってあげるなど、子どもに合う方法を探してみるとよいでしょう。

哺乳瓶をやめる時期だと感じたら、言い聞かせてからきっぱり卒業させましょう。

寝るときの吸う行為は習慣化しやすいとされています。また、ミルクを哺乳瓶で飲みながら寝ると、だんだん虫歯の心配も出てきます。
お子さんが昼間にしっかり食べたり飲んだりできるようになってきて、寝る前の栄養補給の必要性は少なくなってきたと思われたら、「お姉ちゃんになったから、寝るときの哺乳瓶でミルクはやめようね」とやさしく言い聞かせましょう。

お話の内容が理解できなくても、保護者の気持ちをしっかり伝えましょう。泣いたり、ぐずったりしても3日くらいで忘れてくれることが多いです。なかなかやめられない場合も2歳になったら保護者が決心して卒業するのがおすすめです。

※記事の情報は2021年6月現在のものです。