目標を小刻みにして、自信を積み重ねていきましょう。
「ほかの子はみんなできている」と焦ると思いますが、目標を「一人でトイレに行ける」よりもう少し低くして、達成感が持てるように導いてあげてください。
たとえば「あそんでいる途中にトイレに行くと言えた」「下着がぬれて気持ち悪いとわかった」「パンツを選べた」「パンツを自分で脱げた」など小刻みに目標をすえて、できたらほめる。これを繰り返していきます。
何でも自分で決めたい「いやいや期」なら、トイレに行くタイミングやごほうびなどを子ども自身に選んで決めてもらいます。自分で決めたことができたら「すごい」「できたね」とほめてあげてください。
また、日中と夜とは別と考えてください。日中におむつが外れていないのに無理に外す必要はありません。
3歳頃のトレーニングで大切なのは、自律性とやる気を育てることです。小さな自信の積み重ねが、自己肯定感を育ててくれます。
叱られた経験や、多すぎる声かけがストレスの場合も。
叱られることがストレスになり、トイレでの失敗を気にして自信をなくしている子どもももいます。たとえ失敗しても「トイレに行けた」「うんちを教えてくれた」など、できたことを探してほめてあげましょう。
また、過剰にトイレに誘う、便座に座らせるなどの無理強いは、トイレをストレスに感じる原因に。トイレへの声かけはあそびに夢中のときや機嫌の悪いときを避けて、起きたときや食事、お出かけの前後、お風呂や寝る前など、生活の区切りと決めておくとよいでしょう。
赤ちゃん返りをしているときは、特別感を出してあげて。
弟や妹が生まれて赤ちゃん返りをしているときは、二人きりの時間を作って「ありがとう」「大好きだよ」と言葉をたくさんかけてあげて。トイレに行くとき「赤ちゃんは待っていてね」「トイレまでだっこしてあげる」「赤ちゃんには秘密ね」と特別感を出すのもよいと思います。「自分が大切にされている」と感じられると、自分でトイレに行く気持ちになることがあります。
からだの成長が追いついていないこともあります。
また、やる気があってもからだが追い付いていない、という場合もあります。膀胱の成長は人それぞれです。日中におしっこが出る(パンツがぬれる)時間の間隔を確かめてみてください。8回以下であればトイレトレーニングを進めても大丈夫です。家ではおむつ、幼稚園ではパンツといった場所やシチュエーションで違う進め方にすると、子どもの混乱の原因になるので、こまめに園と連絡を取り合い、園と自宅で同じペースでトレーニングが進められるよう相談してみましょう。
親も一歩一歩、子どもといっしょにできたことを喜んで進んでいけるとよいですね。
※記事の情報は2019年5月現在のものです。