12~18カ月頃

肉、魚類をほとんど食べません。

1歳4カ月の女の子です。肉、魚類をほとんど食べません。乳製品や豆類などでたんぱく質を補ってはいますが、このまま進めて、食べず嫌いにならないでしょうか?

お話: 管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)

奥歯が生えそろう前は、肉は食べにくい食材。

12~18カ月頃になると前歯が上下8本生えて、食べ物をかみ取ることができるようになりますが、食べ物をかみつぶす奥歯はまだ生えそろっていません。そのため繊維のかたい肉は、食べにくい食材といえます。魚は身がやわらかいので、好む赤ちゃんも多いのですが、独特の風味や生臭さが苦手な子もいます。

とろみを付けたりして、食べやすさを工夫して。

食べないからと食卓に出すのをやめないで、食べやすさを工夫しながら、肉や魚も献立に取り入れていくのがおすすめです。ひき肉に豆腐やすりおろし野菜を多めに入れたやわらかいハンバーグにしたり、豚の薄切り肉は細かくきざみ、とろみを付けたりしてみましょう。魚は、煮てひと口大にほぐして薄味の煮汁にひたしながら食べさせたり、小麦粉や片栗粉をまぶして油で焼き、油を含ませてしっとりさせてひと口大にほぐす、煮たり焼いたりしてほぐしたものをごはんに混ぜる、とろみあんかけにする、など試してみてください。

歯が生えそろうにつれて、食べられるように。

たんぱく質を多く含む食品にはそれぞれ特徴があります。乳製品には吸収のよいカルシウムが豊富ですし、大豆製品は脂質の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のバランスがよく鉄や食物繊維を多く含みます。魚はビタミンDを多く含みますし、肉は、吸収のよい鉄や亜鉛を多く含みます。いろいろな食材を食べられたほうが、過不足なく栄養素をとりやすくなります。
歯が生えそろうにつれて、食べられる食材も増えていきます。あせらずに、「おいしいから食べられるようになるといいね」という気持ちで見守っていきましょう。

※記事の情報は2020年11月現在のものです。