5、6カ月頃

心配なことがあると、つい検索をくり返してしまいます。

6カ月の男の子です。子どもが生まれてから、心配なことがあると、こういう時にはどうしたらいいんだろう? とついインターネットで検索をくり返してしまいます。それでも、なかなか不安は解消されず、悪循環です。

お話: 小児科医 佐山 圭子(さやま けいこ)

インターネットの情報に振り回されないように。

赤ちゃんのことがかわいくて大事で、ちゃんと育ててあげたいと思うからこその行動なのだと思います。乳児健診などで会うお母さんのなかにも、インターネットの情報で不安になっている方が増えています。ただ、お母さんも感じているのではないかと思いますが、インターネットの情報は表層的だったり、断片的だったり、不安を解消できることはなかなかないように思います。専門家が見たら明らかに間違っている情報が、堂々と書いてあることもあります。
インターネットは確かに便利なもの。無用な情報に振り回されるのではなく、上手に“使う”ということだと思います。小児科医としておすすめできるサイトをご紹介しておきます。
時間外に病院を受診するか迷ったときに

「こどもの救急」


育児に自信が持てないときこそ、赤ちゃんを見てみましょう。

初めての育児ならなおのこと、ちょっとしたことが気になって「自分の育児って、これでいいのかな」と不安に思うことがあると思います。そのときに、インターネットの中に答えがあるように感じるかもしれませんが、実際はそうではありません。
そんなときは、赤ちゃんとゆったり向き合ってみましょう。どんな赤ちゃんも「サイン」を出しています。「サイン」とは、お母さんに笑いかけたり、構ってほしくて声を出したり、というごく日常の自然な行動。それに対してお母さんが笑い返したり、抱っこしてあげると、赤ちゃんはもっとサインを出してきます。どんなやり取りが心地いいかは、親子それぞれで違うので、それを見つけられるといいですね。そうやって少しずつ関係が築けてくると、だんだん自信も出てくると思います。

一人で抱え込まず、周囲に相談してみましょう。

子どもが持つ個性、お母さん自身の個性、“自分らしさ”に気付くためにも、実際に外に出て、いろいろな親子に出会うのもいいと思います。
インターネットで検索をしたとしても、あくまでも参考に。検索から離れて、周囲の小児科医や看護師さん、地域の保健師さんや助産師さん、児童館のスタッフや保育園にいってる方は保育士さん、どんな方でもいいので、まずは相談してみて、一人で抱え込まないようにしましょう。先輩ママの意見や親戚、家族、本もいいアドバイスをしてくれたりもします。でも、あくまでも、自分はどういう子育てをしたいのか、ということを基準に持てるようになるといいですね。すぐにできなくてもいいのです。悩むことは、自分らしい子育てに近づくための道なんですから。

※記事の情報は2015年5月現在のものです。