かかってしまったらこまめな水分補給で脱水を防ぎましょう。
夏に保育園で流行りやすい感染症についてお話します。簡単にそれぞれの症状を説明しますね。
「ヘルパンギーナ」…高熱が数日続くことがあり、のどの痛みが強い。
「手足口病」…名前のとおり、手・足に発疹、口に口内炎ができる。
「咽頭結膜熱」…高熱が続いたり、のどの痛みや結膜炎の症状も。
これらの感染症に共通するのは、
・流行しやすく、診断はされやすいこと
・治療薬はないこと(病原ウイルスに対しての薬はない)
ということです。基本的には自然に治る病気ですが、かかってしまった場合は、高熱や口の痛みで食事が充分にとれないことがあるので、口あたりがよいものをこまめにとり、脱水を防ぐようにしてあげましょう。いつもよりおしっこの回数が少なくなることが、脱水のひとつの目安になります(出にくいときのおしっこは濃い色になっているはずです)。
この時季は細菌による感染症にも注意して。
ウイルス性ではありませんが、細菌による感染症も流行しやすい季節です。上で紹介したようなものと違い、抗生物質が効くので、早めに受診して処方してもらうとよいでしょう。
「とびひ」…皮膚がむけてまわりにも広がるようでしたら疑われます。つめを切るなど手を清潔に保ち、皮膚をひっかいてしまわないようにしましょう。
「溶連菌感染症」…熱やのどの痛み、腹痛や発疹などがあります。
このほか、食中毒や熱中症、極度の日焼けにも気をつけたいですね。お出かけやお祭りなど、楽しい予定も多い時期ですが、小さな子どもには調理してから時間がたったものは食べさせないなど、衛生に充分気をつけ、こまめな水分補給も心がけましょう。
早寝早起きなど、整った生活リズムが病気の予防につながります。
感染症の予防には手洗いが大事。年齢に応じてできる範囲でいいので、習慣にしていきましょう。家族がお手本を見せてあげると、真似をしたがる子どもたちは段々と手洗いの習慣がつきます。
そして何よりの予防といえるのは、日頃からしっかりと食べて、しっかりと遊び、早寝早起きの生活リズムを整えること。便通の状態も親がチェックしてください。こうした当たり前のことが、病気に強い子を作ります。また、親も子どもの病気に気づきやすくなるのです。
※記事の情報は2015年5月現在のものです。