3歳~5歳

「おねしょ」に困っています。どうしたらしなくなるの?

3歳の男の子です。昼間はおむつはずれができたのですが、おねしょが続いて悩んでいます。どんな風に関わってあげたらよいでしょうか。

お話: 小児科医 竹内 邦子(たけうち くにこ)

「夜中に起こさない」「叱らない」ことが大切です。

おねしょと昼間のおむつはずれはまったく性格が違うものです。幼児期におねしょが多いのは「抗利尿ホルモン」がまだ成長途中だから。抗利尿ホルモンとは、夜間のおしっこを抑えるホルモンのことで、幼児期はまだこのホルモンが未熟なため、たくさんのおしっこが夜間に作られ、膀胱からあふれておねしょになります。ホルモンが順調に分泌されていくと、寝入ってからおねしょまでの時間が長くなったり、おねしょの尿量が少なくなっていきます。

眠りのリズムを整えていくことが、おねしょ卒業の近道に。

夜中に起こしてトイレに連れて行く、というおねしょトレーニングをしている方がいますが、これは大きな間違い。抗利尿ホルモンは睡眠と深いつながりがあることがわかっています。夜にぐっすり眠るほどホルモンが分泌されるので、子どもの眠りのリズムを乱さないことが、おねしょ卒業の近道です。
ふとんやシーツの洗濯との格闘は大変なことですが、おねしょは、子どものがんばりが足りないからではありません。子どもも「おねしょをしてしまった……」と傷ついているので、子どもを叱ってプレッシャーを与えたりせず、できるだけ、おおらかに見守ってあげてくださいね。

※5~6歳頃になっておねしょの尿量が減っていかず、毎晩おねしょが続くような場合や、昼間のおもらしが続いていたり、便も一緒に出てしまうようなことがある場合は、小児科で相談をしてみましょう。

※記事の情報は2019年8月現在のものです。