離乳食で不足しがちな栄養素。鉄分レシピまとめ
管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)
「鉄」は赤ちゃんの身体を作るのに欠かせない栄養素。ただ、6カ月頃から欠乏しやすいといわれています。
今回は、身近な食材で、手軽に鉄分を補えるレシピを紹介します。
目次
鉄はなぜ必要?
「鉄」は、体内でヘモグロビンの材料となって、全身に酸素を運ぶという重要な役割を果たしている栄養素。
じつは赤ちゃんは出生時には体内に鉄を貯蔵しているのですが、成長していく中で5カ月頃までにはその貯蔵鉄を使い切ってしまいます。とくに母乳育児の場合は、母乳の鉄含有量が少ないため、6カ月頃から鉄欠乏を生じやすいともいわれています。必要量を補うために、適切な時期に離乳食を開始し、鉄を含む離乳食レシピや育児用ミルクなどを取り入れていきましょう。
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鉄を含む食材
鉄を含む食材を紹介します。
<吸収がよい>
- レバー
- 豚や牛などの赤身肉
- マグロやいわし、あじなど
- あさり
<吸収は乏しいが、ビタミンCなどといっしょにとると吸収率UP>
- 卵黄
- 納豆などの大豆製品
- ほうれん草や小松菜などの青菜類
育児用ミルクやフォローアップミルク、液体ミルクにも鉄は配合されていますので、それらで補ってもいいでしょう。
鉄分おすすめレシピ
- 豚肉を使ったレシピ
- 豚肉は吸収されやすい鉄(ヘム鉄)を含みます。脂肪の少ない部位をあげましょう。
- 牛肉を使ったレシピ
- 鉄(ヘム鉄)が豊富な食材。モモやヒレが、脂が少なくおすすめです。
- いわし・あじを使ったレシピ
- いわしやあじに含まれるのも吸収のよい鉄。良質なたんぱく質源でもあります。
- まぐろを使ったレシピ
- まぐろの身が赤いのは鉄を含んでいる証。刺身などを使って、取り入れてみましょう。
- あさりを使ったレシピ
- あさりも鉄を含む食材です。肉や魚と比べると吸収率は下がりますが、ビタミンCを含む食材といっしょに摂ると吸収率が上がります。おとなのごはんを作るついでなどにあげてみましょう。
- 大豆製品を使ったレシピ
- 納豆や大豆も鉄を含みます。あさりと同様、ビタミンCを含む食材と組み合わせるのがおすすめです。
- 青菜を使ったレシピ
- ほうれん草や小松菜に含まれる鉄はビタミンCを含む食材や肉・魚・大豆製品などの良質なたんぱく質と合わせることで吸収がよくなります。
ふだんの献立に、鉄を含む食材を少しずつでも取り入れていけるといいですね。