知りたい!離乳食の献立の立て方 12~18カ月ごろ(完了期)
管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)
3回食にも慣れ、いよいよ離乳食の卒業が近づく完了期(12~18カ月頃)。成長に併せて、何をどれくらいあげたらいい?ここでは栄養バランスよく離乳食を用意するコツや考え方、具体例を紹介します。
目次
1日で「3つの食品グループ」を取り入れよう
12~18か月頃になったら、1日3食のリズムを大切に、生活リズムを整えて。完了期の後半頃に奥歯が生え始めます。だいぶおとなと同じものが食べられるようになり、「毎回違う野菜やメニューにした方がいい?」と思うかもしれません。献立を立てるポイントは、次の3点です。
- 1回の食事でなるべく「3つの食品グループ(たんぱく質、ビタミン・ミネラル類、炭水化物)」の食材を入れる。
- もし「1回の食事」ですべて入れられなかったら「1日3食」の中で、「3つの食品グループ」が摂れるようにする。
- 食材の種類は、「1週間」でいろいろなものが摂れていれば大丈夫。
まずは1日の中で「炭水化物」「ビタミン・ミネラル類」「たんぱく質」の3つが摂れるようにしていきます。
たとえばもし、朝の離乳食でたんぱく質がとれなかったら、昼や夜に入れられれば大丈夫です。1食のメニューにこだわり過ぎず進めましょう。
「いろいろな食材を出す」は1週間をめやすに
いろいろな食感や味を経験してほしいものですが、無理はせず、「きょうは野菜を人参しか食べなかった」日があってもOK。次の日に違う野菜を出して、1週間トータルで種類がいろいろ摂れていれば大丈夫です。
1日の「組み立て例」
【朝(1食目)】
- 炭水化物:軟飯
- ビタミン・ミネラル類:かぼちゃ
- たんぱく質:ツナ
必要な3つのグループ(炭水化物、ビタミン・ミネラル類、たんぱく質)の食材を、それぞれ1つずつ使ったシンプルメニュー。軟飯をパンやうどんにアレンジしてもOKです。
「yumyum産直うらごしかぼちゃ」を使えば、電子レンジで加熱して混ぜるだけで、調理も簡単。
【昼(2食目)】
- 炭水化物:食パン
- ビタミン・ミネラル類:冷凍ホウレンソウ
- たんぱく質:豚ひき肉
朝(1食目)では使わなかった野菜や肉を取り入れます。手づかみできるメニューだと、食べたい気持ちが増すということも。具がこぼれないよう、端をつぶして閉じてしまうと食べやすくなります。
【夜(3食目)】
- 炭水化物:軟飯
- ビタミン・ミネラル類:冷凍かぼちゃ、玉ねぎ
- たんぱく質:鶏ムネ肉、チーズ
野菜は朝(1食目)と同じかぼちゃを使って、おとなも一緒に食べられる「取り分けメニュー」に。食材が1日のうちでかぶっても、味付けや調理法を変えると、目先が変わります。
この日使った食材はこれくらい!
炭水化物、ビタミン・ミネラル類、たんぱく質をそれぞれ2~3種類の食材で摂りました。
この例なら、次の日は軟飯のかわりに麺を使ったり、別の野菜をにしたり…など、作り方は同じで食材だけ変えてもOK。バリエーションがつけやすくなります。
完了期は「おやつ」でエネルギーをプラス!
- 今までに比べて、よりエネルギーが必要になる12~18カ月頃。炭水化物を中心に、3食で摂れなかった果物や乳製品などを添えて出してあげると、バランスがよくなります。
- 母乳やミルクが少なくなったら、1日に乳製品やフォローアップミルクを300~400ml、食事の時、おやつの時、寝る前などにあげましょう。
完了期は成長のための栄養の大半を食事やおやつから補給するようになります。
ぜひ参考にしてみてください。