離乳食を「卒業する」とは?

12~18カ月頃になり、次の2点ができるようになっていたら卒業です。

1形のある食物をかみつぶせる

形のある食べ物(歯ぐきでかみつぶせる肉だんごくらいのかたさ)をかみつぶすことができるようになっている状態。赤ちゃんが手づかみ食べに慣れてきているかどうかも見てあげて。

23回食になり、1~2回の間食がとれている

食事が3回食になり、1~2回の間食を必要に応じてとれていることもめやすのひとつ。
エネルギーや栄養素の大部分が、母乳またはミルク以外の食物からとれている状態です。

母乳やミルクはまだ飲んでいてOK。無理に卒乳をすすめる必要はありません

「離乳食の卒業=母乳や育児用ミルクを飲んでいない」状態ではありません。卒乳の時期は、赤ちゃんや保護者の状態に応じて決めていって構いません。

まだ気を付けたいポイントはこれ!

離乳食を卒業しても、すぐにおとなと同じ食事が食べられるようになるわけではありません。気を付けたいのは、次の点です。

大きさ、やわらかさは「赤ちゃんの食べやすい」ものに

歯が生えてきても赤ちゃんの咀しゃく力は弱いので、食べ物のかたさ、大きさは赤ちゃんがうまくかんで飲み込めるように調整しましょう。 とくに3歳頃までは乳歯が生えそろっていないので注意が必要です。

3歳頃までの食べやすい調理のポイント

食品の特徴 主な食品 調理の留意点
弾力性の強いもの かまぼこ、こんにゃく、いか、たこ 3歳頃までは与えない
誤嚥しやすいもの 餅、こんにゃくゼリー、固い豆、粒のままのナッツ類 3歳頃までは与えない(固い豆、粒のままのナッツは6歳頃から)
球形のもの ミニトマト、うずらの卵、丸いチーズ、ぶどう、さくらんぼ 丸のままではなく4等分に切る(3歳頃を過ぎても、食べにくそうなら手を加えて)
皮が口に残るもの やわらかく煮た豆、トマト 皮をむく・きざむ
口に中でまとまりにくいもの ひき肉、ブロッコリー とろみをつける
ペラペラしたもの わかめ、レタス 加熱してきざむ
唾液を吸うもの パン、ゆで卵、さつまいも 水分を加える
かみつぶせないで、口にいつまでも残るもの うす切り(スライス)肉 たたいたり、切ったりする

味付けは「おとなの半分くらい」がめやす

消化機能や腎臓などの内臓の機能が未発達なので、脂肪分や塩分はひかえめに。塩分のめやすは、だいたいおとなの味付けの半分くらいです。濃い味になれないように心がけてあげて。
また、赤ちゃんは免疫力も弱いので、細菌感染の心配がある刺し身などの生ものや生卵は、3歳頃までは避けましょう。

おとなとほぼ同じものが食べられるのは3歳頃から

3歳頃までは、離乳完了期のメニューをだんだんかために、大きくしていってあげるとよいでしょう。2歳半を過ぎ、奥歯が2本とも生えてきたら、よりおとなに近い食事を試してみるタイミングです。歯の生え方、咀しゃく力にも個人差があるので、子どもに合わせて。

「この月齢になったら卒業」ではなく、赤ちゃんの様子に合わせて

1歳半が近づいても食事に興味が出ない場合は、生活リズムを見直して3回の食事時間を決めたり、昼間は外あそびや同年代の子どもとのふれあいなどを含め、赤ちゃんとたくさんあそんであげてみて。離乳食も一番食べやすいやわらかさにして、量も食欲に合わせてでOKです。
赤ちゃんの成長は人によってさまざま。次のステップに進めるかどうかは、赤ちゃんの様子をよく見てあげてください。

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