知りたい!離乳食の献立の立て方 9~11カ月ごろ(後期)
管理栄養士 坂 弘子(さか ひろこ)
3回食が始まる離乳食の後期(9~11カ月頃)。何をどれくらいあげたらいいか、悩むパパママも多いのでは?ここでは栄養バランスよく用意するコツや考え方、具体例を紹介します。
目次
1日で「3つの食品グループ」を取り入れよう
離乳食が1日3食になると、「毎回違う野菜やメニューにしないといけないの?」と思いがちですが、ポイントは次の3点。
- 1回の食事でなるべく「3つの食品グループ(たんぱく質、ビタミン・ミネラル類、炭水化物)」の食材を入れる。
- もし「1回の食事」ですべて入れられなかったら、「1日3食」の中で、「3つの食品グループ」が摂れるようにする。
- 食材の種類は、「1週間」でいろいろなものが摂れていれば大丈夫。
まずは1日の中で「炭水化物」「ビタミン・ミネラル類」「たんぱく質」の3つが摂れるようにしていきます。
たとえばもし、朝の離乳食でたんぱく質が摂れなかったら、昼や夜に入れられれば大丈夫です。1食のメニューにこだわり過ぎず進めましょう。
「いろいろな食材を出す」は1週間をめやすに
食べられるものもぐっと増える9~11カ月頃。いろいろな食感や味を経験してほしい時期ですが、無理はせず、「きょうは野菜を人参しか食べなかった」日があってもOK。次の日に違う野菜を出して、1週間トータルで種類がいろいろ摂れていれば大丈夫です。
1日の「組み立て例」
【朝(1食目)】
- 炭水化物:軟飯
- ビタミン・ミネラル類:冷凍小松菜
- たんぱく質:ツナ
必要な3つのグループ(炭水化物、ビタミン・ミネラル類、たんぱく質)の食材を、それぞれ1つずつ使ったシンプルメニュー。軟飯をパンやうどんにアレンジしてもOKです。
電子レンジで加熱して混ぜるだけで、調理も簡単。
【昼(2食目)】
- 炭水化物:5倍がゆ
- ビタミン・ミネラル類:大根、人参
- たんぱく質:豚ひき肉
朝(1食目)では使わなかった野菜、肉を取り入れます。少量の味付けも、9カ月頃になれば取り入れて構いません。
片栗粉でとろみ付けすると、おかゆに混ぜない場合も飲み込みやすくなります。
【夜(3食目)】
- 炭水化物:軟飯
- ビタミン・ミネラル類:大根、人参
- たんぱく質:赤魚
昼(2食目)と野菜は同じ。食材は同じような内容でも、味付けや調理法を変えると、目先が変わります。おとなもいっしょに食べられる「取り分けメニュー」だと、離乳食を作り分ける手間も省けて楽になります。
この日使った食材はこれくらい!
炭水化物、ビタミン・ミネラル類、たんぱく質をそれぞれ1~3種類の食材で摂りました。
この例では炭水化物が米だったので、たとえば次の日はパンやうどんを使う、野菜をかぼちゃとキャベツにする…など、作り方は同じで食材だけ変えてもOK。バリエーションがつけやすくなります。
ぜひ参考にしてみてください。